認知症の症状 その7 中核症状 失行
2024/04/02
認知症の症状 その7 中核症状 失行
こんにちは ヘテロクリニックの木ノ本です。
すっかり春の陽気になってきましたが、皆さまいかがおすごしですか?
花粉症に悩まされているという方もいらっしゃるかと思います。
私は今のところ花粉症の症状なく過ごせてますが、
86歳になる私の父が毎年この時期になると花粉症に悩まされていました。
ところが、先日帰省した時になぜか症状が出なくなって
お薬も必要がなくなったとのことでした。
変わったことといえば、ここ数年めっきりアレルギーで食べられないものが増えたため間食をほとんどしなくなったことやお酒をやめたことくらいでしょうか。
https://www.asken.jp/info/3096
今回は、認知症の中核症状の一つ失行についてお話していきたいと思います。
認知症については、過去のブログ記事も参考にしてください。
では、まず「失行」とは何かについてみていきましょう。
失行というのは、ある運動や行為に関して、
・指示された内容が分かっている
・その運動や動作、行為をやろうとする意欲がある
・それを行う身体能力はある(麻痺や協調運動障害、筋力低下、感覚障害などで行えないわけではない)
にもかかわらず、かつてはできていた運動や動作、行為ができなくなることをいいます。
失行症のみかたについて詳細をしりたいかたは下記を参照ください。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/hbfr/30/1/30_1_10/_pdf
失行には、観念運動失行、観念失行、肢節運動失行、構成失行などがあります。
細かい分類に関しての紹介は省きますが、失行があると
・運動麻痺や感覚障害がないのに硬貨がうまくつかめない(肢節運動失行)
・歯ブラシがうまく使えない 歯ブラシであることはわかっているのに耳に入れてしまうなど(観念失行)
・洋服がうまく切れない (着衣失行)
といった症状が出てきます。
実際に動作を見た方が分かりやすいと思いますので、
英語にはなりますが、観念運動失行の動画です。
麻痺がないにもかかわらず、指示に従ってパントマイムをすることができません。