感情カウンセリングを癌の患者様にお勧めしたい理由 その8
2020/01/31
感情カウンセリングを癌の患者様にお勧めしたい理由 その7で、癌の告知を受けたときにおきてくる心の動きについてお伝えしました。
癌の患者さまだけでなく、その家族の方も、癌の告知を受けたときから、様々な不安と向き合うことになります。
一般的には、衝撃、疑惑や否認、ときに絶望といった初期反応から不安の時期を経て、2週間で適応段階に入るといわれています。
ところが、人によっては、2週間経っても適応の段階を迎えることができない人もいます。
2週間を過ぎても落ち込みや不安がひどいため、現実に起こっている問題に対処するどころか日常生活に支障をきたす場合もあります。
こうなってくると適応障害やうつ病となっている可能性が非常に高くなります。
精神科医の調査では、20~40%の人がうつ状態を経験するという報告もあります。
人によっては自殺を考えることもあるようで、それが如何に深刻かがわかります。
その調査をみても自分の力だけで不安状態を乗り越えて適応段階にいくことが如何に難しいかが分かります。
癌の告知を受けて生じてくる心の変化は、人であれば自然なことです。
決して自分の弱さのためではありません。
一人で頑張るのではなく、ときに専門家を頼ってみるのもよいかもしれません。
不安な気持ちは、不安の正体が分からないと更に大きく感じてしまいます。
自分の心を整理するためにも言葉にするということは有効です。
家族や友達に話してみたり、思うがままを紙に書いてみるというのもいいでしょう。
今の自分にあった方法を取り入れてみてください。