感情カウンセリングを癌の患者様にお勧めしたい理由 その5
2020/01/03
感情カウンセリングを癌の患者様にお勧めしたい理由 その1で、ストレスが少ない状態のほうが、癌の治療に対するパフォーマンスを上げる可能性があることを免疫力(NK細胞、キラーT細胞)の観点からお伝えしました。
また、感情カウンセリングを癌の患者様にお勧めしたい理由 その3で述べたように、ストレスが癌を進展させる可能性があるという最近の報告もあります。
今回は、別の観点から癌の患者様に対するメンタルケアの重要性を示す報告についてのお話です。
米国国防総省の研究者らは、Military Health Systemというアメリカの現役・退役軍人およびその家族にケアを提供する国防総省の保健システムの受益者950万人からの請求データを分析しました。
その結果、乳がんまたは前立腺がん患者において、気分障害や適応障害は、入院の重要な予測因子であることが分かったのです。
これは、その他の慢性疾患の数や1年以内に化学療法を受けた回数に次いでのものでした。
具体的には、
毎年平均して、気分障害または適応障害があった乳がん患者では、そのような障害がない乳がん患者と比較すると、外来通院回数が9.4%、入院回数が2.3%、そして入院日数5.4%も増えていたのです。
前立腺がんでも同じようでした。
気分障害もしくは適応障害のある男性は、そうした障害がない前立腺がん患者と比べると、外来通院回数が6.7%、入院回数が2.9%、そして入院日数も8.4%増えていました。
癌になった方が感情を取り扱い、少しでも心穏やかに過ごせることがいかに重要であるか分かると思います。
当クリニックが提供している感情カウンセリングでは、感情をクリアリングし心を軽やかにするお手伝いをさせていただいています。
ご興味がある方はご連絡ください。
Kate Crawford. Mental health conditions contribute to increased cancer care-related costs, hospital visits for patients with breast and prostate cancers. ASCO Feb 27, 2017