人との距離感がわからない原因は?それ、愛着障害が深く関係しているかも?!①
2024/10/24
こんにちは。ヘテロクリニックカウンセラーの米井です。
「この人とはどう接すればいいんだろう…」
「近づきすぎて迷惑に思われないかな?」
「もっと楽しくしゃべりたいけど、何を話せばいいかわからない…」
こんなふうに、人との距離感で悩むことはありませんか?
もしかすると、距離感が分からない自分を「私ってホントダメだな。。」
そんなふうに、責めてしまうこともあるかもしれません。
目次
人間関係や人付き合いで
✔人に頼れない
✔本音を言えない
✔誘い・頼み事を断れない
✔人によって何を話していいかわからなくなってしまう
など、距離感がなかなかうまくとれず、うまく人間関係が築けない。。
といったことで悩む背景に、もしかすると、愛着障害が深く原因に関わっているかもしれません。
愛着障害を理解することは、人との距離感に悩まなくなったり、もっと気軽に誰かと楽しく話せたり、相談したりできるようになっていくための、大きな一歩になります。
人付き合いをラクに楽しくできるようになるための、その一歩をこの記事で踏み出してみませんか?
お役に立てばとてもうれしいです。
*愛着障害についてこちらのブログでさらっとご紹介はしています。良ければ参考にしてみてください。*
➡ ✔人間関係がうまくいかない理由は愛着障害?心を軽くする対処法
なぜ人との距離感がわからなくなるの?
例えば、相手に近づきすぎてしまって「重い」と思われたり、逆に壁を作ってしまい「冷たい」と感じさせてしまったり。
このような距離感の問題は、恋愛、友人関係、職場の人間関係など、あらゆる場面で表れます。
(恋愛の場合)
相手の反応に過剰に敏感になりすぎて、必要以上に相手に近づきすぎてしまうことがあります。
また、逆に本当はもっと深く関わりたいのに、親密になるのが怖くて自分の本心を隠して素っ気ない態度を取りがちになることも。
(友人関係の場合)
過度に相手に気を遣いすぎて、結局自分の本音が話せず、孤独を感じることもが多いかもしれません。
(職場の場合)
上司や同僚とのコミュニケーションがぎこちなくなり、必要以上に自己主張を控えたり、逆に相手の期待に応えようと無理をしてしまうことが多いかもしれません。
結果的にこれがストレスの原因になることも。
こうした「距離感がわからない」という感覚には、実は過去の経験や心理的な要因が関係していることが少なくありません。
特に、愛着障害がその背景にあることが多いのです。
愛着障害とは?その基本を知ろう
実は、人間関係の悩みの裏には、小さい頃の経験が影響していることがあります。
親や身近な人との接し方によって、私たちは『人を信じられる』『安心して頼れる』と感じられるかどうかを学ぶんです。
でも、そのバランスが崩れると、人との距離感に悩みやすくなることがあるんですね。
それが愛着障害と呼ばれるものです。
とくに、小さい頃の親との間での育まれる「安心して親に頼っていい」という安心感や信頼感がどのぐらい育まれたかによって、大人になってからの人間関係に大きく影響を与えることがあります。
親との関係が不安定であったり、適切な安心感や信頼感が育まれなかった場合、心の不安定さを生み出すことがあります。(愛着障害)
愛着障害の背景には次のようなものがあります。
- 親が過度に干渉する、または放任する
- 親の期待に応えなければ愛情を受けられないと感じる環境
- 親が安定した愛情を提供できなかった(例えば、病気や離婚などの家庭問題)
こうした経験が、大人になってからの人間関係に影響を及ぼし、適切な距離感をつかむのが難しくなったり、近づきてしまったり、逆に、距離を取りすぎてしまう原因になるのです。
距離感の問題と愛着障害の深い関係
人との距離感がうまくつかめない理由には、子どもの頃にできた「愛着スタイル」が大きく関わっています。
愛着スタイルとは、幼い頃に親との関係の中で身についた、人とどのように信頼関係を築くかのパターンのことです。
愛着が安定している人は、自然に人とちょうどいい距離を保ちながら安心して関わることができます。
一方で、愛着が不安定な場合、そのバランスが崩れ、距離感の問題として現れることがあります。
例えば、相手に近づきすぎてしまう「不安型愛着」や、逆に距離を置きすぎてしまう「回避型愛着」は、愛着障害の典型的な表れです。
それでは、これらの行動の背景にはどのような原因があるのでしょうか?
距離を詰めすぎる、逆に距離を置きすぎるといった問題行動の背景
近づきすぎる場合(不安型愛着)
こんなふうに感じたり行動することがあります
- 「もっと相手に近づきたい」「離れてしまうのが怖い」と感じる。
- 友人や恋人に対して頻繁に連絡をしたり、相手の行動を必要以上に気にしたりする。
- 少しでも距離を感じると「見捨てられた」と不安になる。
なぜこうなるの?
子どもの頃、親から十分な愛情を受けられなかった場合、心の中に「いつも人に見放されるかもしれない」という不安が残ります。
この不安が、成長してからの人間関係で相手に過度に依存する形で現れるのです。
離れすぎる場合(回避型愛着)
こんなふうに感じたり行動することがあります
- 「親しくなったら傷つくかもしれない」と感じる。
- 友人や恋人と親密になるのを避ける。
- 相手が自分に踏み込もうとすると、自然に距離を取ってしまう。
- 自分の感情を抑えて、弱さを見せないようにする。
なぜこうなるの?
幼い頃に、親からのサポートが得られなかったり、逆に干渉されすぎたりした場合、「誰かと親しくなると自分が傷ついてしまう」と無意識に考えるようになります。
そのため、自分を守るために、他人と距離を置こうとするのです。
愛着スタイルが距離感にどう関係しているの?
愛着スタイルには、大きく分けて「安定型」「不安型」「回避型」「混乱型」の4つがあります。
このスタイルの違いが、人間関係での距離感の取り方に影響を与えます。
ここでは、それぞれの特徴を簡単に説明しますね。
1. 安定型愛着
このタイプの人は、人との距離感をちょうどいいバランスで保てます。
相手を信頼し、自分も信頼される自信を持っているため、安心して人と接することができます。
→ たとえば、友達や恋人と良い距離感でお互いを尊重し合える関係を築きやすいです。
2. 不安型愛着
不安型の人は、「もっと近くにいてほしい」「離れないでほしい」という気持ちが強くなりがちです。
そのため、相手との距離が近すぎたり、相手に強く依存してしまうことがあります。
→ たとえば、友達や恋人が少し距離を取ると「嫌われたのかな?」と不安になり、何度も連絡したくなることがあります。
3. 回避型愛着
このタイプの人は、親密な関係になることに抵抗を感じます。
「傷つきたくない」という気持ちが強いため、あえて距離を保とうとする傾向があります。
→ たとえば、親しい友達や恋人ができても、深い話を避けたり、感情を見せないようにしてしまうことがあります。
4. 混乱型愛着
混乱型の人は、「近づきたいけど、怖い」といった気持ちが混ざっています。
そのため、相手に対して急に依存したり、逆に急に距離を置いたりするなど、不安定な行動をとりやすいです。
→ たとえば、「一緒にいたい!」と思ったかと思えば、突然「やっぱり一人がいい」と感じてしまうことがあります。
愛着スタイルは距離感の鍵
自分の愛着スタイルを知ると、人間関係でなぜ距離感がうまくいかないのかが見えてきます。
特に不安型や回避型だと、人との距離を詰めすぎたり、逆に離れすぎたりして、関係が難しくなることがあります。
まずは、「自分はどのタイプに近いかな?」と考えてみることが、距離感の悩みを解決する第一歩です!
もしかして、私も?
「もしかして私も…?」と感じたら、、
もし、「私にも当てはまるかも」と感じたら、まずは自分が愛着障害に該当する可能性があるか確認してみましょう!
愛着障害のサインは、日常生活や人間関係の中にひっそり現れることが多く、気づきにくいことがあります。
でも、自分の感情や行動を振り返ることで見えてくることもあります。
ここでは、自分を振り返るヒントとして、愛着障害に関連するチェックリストをご用意しました。
普段の自分の行動や感じ方を思い出しながら、軽い気持ちでチェックしてみてくださいね!
<愛着障害に該当するかもしれないチェックリスト>
次の質問に「はい」「いいえ」で答えてみてください。
該当する項目が多い場合、あなたの人間関係の悩みが愛着スタイルに関係している可能性があります。
①人との関係で不安を感じることが多いですか?
- 友人や恋人との関係で、自分がどう思われているか過度に気にしたり、相手に不安を感じることがある。
②相手との距離感をどのくらいにすべきか悩むことがありますか?
- 近づきすぎてしまったり、逆に距離を取りすぎてしまったり、適切な距離感がわからなくなることが多い。
③相手に対して依存的になってしまうことがありませんか?
- 友人や恋人に過剰に頼りすぎて、相手の反応によって一喜一憂してしまうことがある。
④心理的に親しい関係を築くのが苦手だと感じますか?
- 本当に親しい関係を築こうとすると、感情的に距離を取ってしまいがちで、深い付き合いが難しいと感じる。
⑤相手が自分を裏切るのではないかと不安を抱くことがありますか?
- 何か特定の理由がなくても、相手に対して「この人に裏切られるかもしれない」という不安を感じることがある。
⑥親しい人と長時間一緒にいるのが疲れると感じますか?
- 誰かと長く過ごすと、心理的に疲れてしまい、距離を置きたくなる。
⑦相手からの心理的な支えを信じられず、自己防衛をすることがありますか?
- 誰かがサポートしようとしても、それを疑ったり拒絶したりしてしまうことがある。
⑧誰かと親密になりすぎると、不安を感じることがありますか?
- 親密さが増すことで「傷つくかもしれない」という不安が強くなり、距離を置きたくなる。
チェックが多かった方へ
このリストで「はい」が多かった場合、あなたの対人関係の悩みは愛着スタイルが関係しているかもしれません。
でも、これを知ることが第一歩です。
まずは自分の心のクセに気づき、どう向き合っていくかを考えることが大切です。
次のステップとして、カウンセリングや自己理解のための本を読んでみるのも良いでしょう。
**愛着障害に関するおススメの本**
愛着障害~子ども時代を引きずる人々~(著者:岡田尊司)
✔あわせて読みたい記事:回避型の愛着障害だった私が、無理せず人と打ち解けられるようになった理由
自分の状態を理解することは、よりよくなっていく変化の道しるべ
チェックリスト、いかがでしたか?いくつか当てはまるものがありましたか?
もし「愛着障害かもしれない」と感じたとしても、それがあなた自身の価値を下げることは絶対にありません。
自分を否定する必要は全くないので、安心してください。
「もしかしたらそうかもしれない」と気づくことは、自分をもっと理解するための第一歩です。
それがきっかけで、もっと楽に生きる方法が見つかるかもしれません。
この記事を書いている私自身も、愛着障害の影響を受けてきました。
でも、そのことに気づくことで少しずつその影響を乗り越え、より良い方向に変化してきました。
変化は一度きりではなく、少しずつ螺旋階段のように何度も繰り返し起こるものです。
自分や人生が少しずつ良くなっていくのは、こうした小さな変化の積み重ねです。
もし今、この記事を読んで「自分も愛着障害かも…?」と思ったなら、それは自分と自分の人生が良い方向へ変わり始めたサインです。
ポジティブに受け止めて、自信を持って一歩を踏み出してみてくださいね。
次回は、愛着障害についてさらに詳しく、人との距離感をうまくつかんでいくための改善方法をお届けします。
お楽しみに!
「この人とはどう接したらいいんだろう…?」
そんなふうに、相手との距離感に悩んだり、迷ってしまうこと、ありますよね。
どうしたらいいか分からなくて、つい不安になったり、疲れてしまうこと、きっと多いんじゃないでしょうか?
カウンセリング通信では、あなたが今より少しでも楽に、人付き合いできるようになるためのヒントなどをお届けしています。
例えば、こんな内容👇
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