アドバンストケアプランニングで大切な家族の心理的な負担を軽減する-3

お問い合わせはこちら

ブログ

アドバンストケアプランニングで大切な家族の心理的な負担を軽減する-3

2024/10/05

アドバンストケアプランニングで大切な家族の心理的な負担を軽減する-3

こんにちは、ヘテロクリニックの木ノ本です。

ハエの脳の完全なマッピングに成功したという記事を見かけました。

脳全体の配線図コネクトームが載っていたのですが、すごくキレイで感動しました。

これから更に脳の理解が進みそうで楽しみですね。

https://gigazine.net/news/20241003-mapping-entire-fly-brain/

 

さて、今日はアドバンストケアプランニングのお話しの続きです。

 

以前に

についてお伝えしました。

 

今日はアドバンストケアプランニングで決めておくべきことについてお伝えして行こうと思います。

アドバンストケアプランニング(ACP)では、将来の医療やケアに関する希望をあらかじめ明確にしておくことが重要です。

 

特に、自分で意思決定ができなくなった場合に備えて、以下のような具体的な事項について考え、家族や医療者に伝えておくことが大切です。

 

ご自身の重要な決定を大切な方たちに委ねることは、相手のことを真剣に思っているほど荷が重いものです。

苦しめたくはないけど死んでほしくもないという思いの中、葛藤する人たちもたくさんいます。

場合によっては、家族間で意見が分かれるときもあるでしょう。

 

ここでは、ACPで決めておくべき主要なポイントを詳しく説明します。

延命治療に関する希望

残念ながら誰にでも死は訪れます。

そういう状況に近づいたとき、命を存えるための治療(延命治療)を受けるかどうか、またどのような状況で受けたいかを考えておくことは重要です。

以下の選択肢を含めて、自分の希望を具体的に考えてみましょう。

 

    •    人工呼吸器の使用

自発的に呼吸ができなくなった場合に、人工呼吸器を使用するかどうか。

 

    •    心肺蘇生法(CPR)の実施

心停止や呼吸停止が起こった場合に、心肺蘇生を希望するかどうか。

 

    •    栄養補給や水分補給

経口摂取が困難になった場合、経鼻栄養や点滴を使って栄養や水分補給を受けるかどうか。

治療に関する優先順位

医療は進歩してきましたが、全ての病気を治すことはできません。  

 

回復が難しい病状に陥った場合、どのような治療を優先するかも決めておくことは重要です。

たとえば、延命措置を最優先とするのか、それとも生活の質(QOL)を重視するのかということです。以下の観点で検討します。

 

    •    生活の質(QOL)の優先度

延命ではなく、生活の質を保ちながら過ごしたい場合、どの段階で治療を止めるかを決めておきます。

 

    •    積極的治療 vs 緩和ケア

積極的に治療を受ける期間と、治療をやめて緩和ケアに移行するタイミングをどう判断するか。

緩和ケアの選択

治療の目的が病気自体を治すことではなく、痛みなどの苦しみをとること(苦痛緩和)にシフトしたとき、緩和ケアをどのように受けたいかも重要です。

痛みや苦痛を取り除くために、どのようなレベルの緩和ケアを希望するかを事前に考えておきましょう。

 

    •    痛みの管理

どの程度の痛み緩和を優先するか。

痛みを完全に取り除くことを優先するのか、意識を保ちながら痛みを軽減するかなど。

 

    •    自宅でのケアか病院でのケアか

自分がどのような環境で最期の時間を過ごしたいか。

自宅で過ごすことを望むのか、病院やホスピスでのケアを望むのかなど。

代理意思決定者の選任

自分で意思表示ができなくなった場合に、誰が医療に関する決定を行うかを選んでおくことはとても重要です。

この人を「代理意思決定者」または「代理人」と呼びます。以下の点を考慮して、信頼できる人を選びましょう。

 

    •    信頼性

自分の意思を正しく理解し、困難な決断をする場面で自分の希望を尊重してくれる人物を選ぶことが重要です。

 

    •    医療知識

医療的な内容に関してある程度理解している、または医療者としっかりコミュニケーションが取れる人物が望ましいです。

 

    •    感情的負担

家族の中でも感情的な負担が大きくない人を選ぶことが、冷静な判断を期待できるかもしれません。

臓器提供や献体の意向

ACPでは、死後の臓器提供や献体についての意向も確認しておくことが推奨されています。 

もし臓器提供や献体を希望する場合は、その意思を家族や代理人に明確に伝えておくことが必要です。

 

    •    臓器提供

臓器提供を希望するか、どの臓器を提供するか、またどのような状況で提供するかを決めます。

 

    •    献体

医学の発展に貢献するための献体を希望するかどうか、またどの機関に献体を希望するかを選びます。

介護や生活支援の希望

人生の最期を迎えるどこかのタイミングで、健康状態が悪くなり、誰かのサポートが必要になることがあります。

そのため、医療ケアだけでなく、日常生活のサポートについても考えておくことが大切です。

どのような生活支援や介護が必要か、どのレベルの介護を希望するかを決めておきましょう。

 

    •    自宅介護 vs 施設介護

自宅で家族や介護者のサポートを受けるのか、それとも施設でのケアを希望するのか。

 

    •    介護者の選定

家族にどこまで介護を任せるか、また外部の介護サービスをどの段階で利用するかを考えます。

財産や遺産の整理

医療やケアに関連する以外にも、ACPの一環として、財産や遺産の整理をしておくことも重要です。

遺言や相続に関する希望を事前に明確にしておくことで、家族間のトラブルを避けることができます。

 

    •    遺言の作成

法的効力を持つ遺言書を作成し、財産分配や遺産の管理について明示しておく。

 

    •    葬儀や埋葬方法の希望

葬儀や埋葬方法について、どのような形式を希望するかを伝えておく。

 

これらのポイントを事前に考え、家族や医療者と話し合うことで、将来の安心感を得ることができるだけでなく、いざというときの家族の心理的負担を軽減し、自分自身の意志が尊重されたケアを受けられる可能性が高まります。

とはいえ、これらのことをご自身だけで決めるというのが難しい場合もあるかと思います。

主治医がいる方は、ご自身のお身体の状況を把握されている主治医に相談するのが一番ですが、それが難しい場合は当院でもご相談を承っております。

info@hetero-clinic.com

までご連絡を。


ヘテロクリニックは、自分の身体を自分で守るお手伝いをしています。

 

お身体のちょっとしたお悩みは、オンライン相談(初回 15分 1,000円)にて気軽にご相談ください。

お申し込みは下記リンクから

https://hetero-clinic.hp.peraichi.com/online

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。