秋バテ

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秋バテ

2024/09/21

秋バテ

こんにちは、ヘテロクリニックの木ノ本です。

今日は、ちょっとなじみの薄い「秋バテ」についてお伝えしていきたいと思います。

秋バテは、夏の暑さが和らいて、涼しくなり秋の気配を感じ始める頃 、9月下旬頃にみられ、

何となく体の調子が悪い、

食欲がなくなってきた、

元気がない

といった症状が生じてきます。 

 

夏バテと秋バテの違い

夏バテは、

気温の高い室外と冷房による気温の低い室内との温度差による自律神経の乱れや、

高温多湿の環境による発汗の異常、

寝苦しさによる睡眠不足

などが原因で起こる体調不良のことを指します。  

 

それに対して、秋バテは

「もう秋になったのに、夏バテのように毎日がだるい」

「食べようと思っても、量を食べることができない」など、

夏から秋への変わり目に体調の変化が出てきます。 

 

どちらも自律神経の乱れが主な要因となりますが、

夏の間に冷たいものをよく食べたり、

長い時間エアコンの効いた部屋にいたりして身体を冷やしすぎると

秋バテになりやすいと言われています。 

秋バテの症状

秋バテの場合は、夏の冷房や冷たい食べ物で胃腸が冷えて起こることも多いので、消化管の不調を引き起こし、免疫機能が落ちてしまうことがあるといわれています。 

 

  • 体がだるい・疲れやすい 

  • 朝スッキリ起きられない 

  • 1日中眠い 

  • 食欲がない 

  • 便秘・下痢をする 

  • 胸やけ・胃もたれ 

  • 肩こり・頭痛 

  • めまい・立ちくらみ 

  • やる気が起こらない 

  • 顔色がくすむ 

  • 舌に白いコケ状のもの(舌苔)ぜったいがつく 

 

といった症状がある人は秋バテかもしれません。

 

「おなかを冷やすと風邪をひく」ということを聞いたことがある方もいるかと思います。 

免疫細胞の7割は腸に集まっているといわれています。

 

おなかが冷えて、腸の働きが鈍くなってくると免疫力が落ちて、感染症にかかりやすくなります。 

おなかが冷えることで、便秘になりやすかったり、

食べ物を消化・吸収をする力が落ちて胸やけ・胃もたれ・下痢になりやすく、食欲が低下することがあります。 

 

逆にこういった胃腸症状がみられる場合は、

おなかが冷えているサインかもしれないので、注意しましょう。 

秋バテが起きるメカニズム

秋は台風や秋雨前線などの影響で気圧の変化が起きやすい時期です。

台風のないときは9月はそれほど気圧変動が多い時期ではありませんが、

台風が足早に通過したり、勢力が強いことが多く、

他の時期よりも台風の影響が大きいことがわかっています)。

それに加えて、日々の気温差が大きいことも問題です。

気温差が大きいと体温を一定に保つために働く自律神経が過労の状態となって、

自律神経が乱れる要因となってきます。

 

この状況で、夏の生活習慣のまま、冷房や冷たい飲み物などで体を冷やすと

更に、秋バテになりやすくなります。

 

 

ちなみに、自律神経というのは、

意識的な努力を必要とせず、自動的(自律的)に機能している神経です。

 

逆に言えば、意識的にその機能をコントロールすることはできません。

自らの意思で、心臓の動きを一瞬止めようと思ってもできないと思います。

眠っていても、心臓が休まずに動いてくれているのは自律神経の働きによるものです。

 

自律神経は、心臓や呼吸、胃腸、体温の調節など私たちが生きていくうえで欠かせないものをつかさどっています。

(*呼吸は自律神経と意識的に動かすことができる随意神経の両方でコントロールされています。)

 

また、秋は日照時間の減少により、幸せホルモンといわれるセロトニンの分泌量が急激に低下する季節です。

そのため、やる気が出ない、気分が憂鬱になるといった症状も起きやすくなってきます。

秋バテ対策

① 生活のリズムを整える 

生活パターンが乱れると、生体リズムを調整している体内時計が乱れ、自律神経の乱れにつながります。 

特に、毎日決まった時間に起きて、朝日を浴びるということは、体内時計を整える上で重要です。

目に太陽の光が入ることで、脳にある体内時計(主時計)がリセットされます。 

 

実は、体内時計は胃、腸、肝臓、腎臓、皮膚、血管などの細胞にもあり、副時計と呼ばれています。

こちらをリセットするには朝食をとることが大切です。 

できれば、朝起きて1時間以内の決まった時間に摂るのがりそうです。 

 

 

② 睡眠 

2021年の調査によると日本はOECD加盟国の中で最も睡眠時間が短いことがわかっています。 

十分な睡眠時間は人によって異なりますが、20代後半以降であれば6~8時間は欲しいところです。 

睡眠が不足すると交感神経の緊張状態が続き、自律神経が乱れるもとになります。 

 

 

③ 軽めの運動 

ウォーキング、ジョギング、ランニング、サイクリング、水泳、エアロビクスなどの有酸素運動は、自律神経を整えるのに効果的とされています。

楽しんでできるものがよいのですが、気軽に始められるという点でウォーキングがおすすめです。 

ふだんの生活では交感神経が優位になりがちです。交感神経の緊張を解き、副交感優位にするという点では、深くゆっくりとした呼吸をするのがよいでしょう。

呼吸は自律神経によって特に意識することなく行われていますが、意識的にも調節することができる唯一のものです。 

秋バテを防ぐという意味では、ストレッチで血行を良くするのもよいでしょう。 

 

 

④ 入浴  

37〜39℃のぬるめのお湯に10~15分くらいゆっくりと浸かりましょう。

できれば全身浴がよいのですが、心臓や肺への負担が心配な場合には半身浴にしてください。 

就寝の90分~3時間前に入浴すると睡眠の質が上がります。 

 

 

⑤ スマートフォンをみる時間を減らす 

最近、スマートフォンの使い過ぎによるスマホ首(ストレートネック)による自律神経の乱れが指摘されています。

できるだけスマホをみる時間を減らしましょう。

特に寝る前のスマホの使用は控えるようにしてください。

寝る前にスマホを使うとブルーライトの影響で脳が昼と勘違いし、睡眠に支障をきたすということが指摘されています。

 

スマホ首のチェック:壁にまっすぐ背中を向けて立ち、かかと・お尻・肩甲骨を順番に壁にくっつけ,最後に後頭部を壁につけてみてください。後頭部が壁にぴったりとつけば正常です。なんとか後頭部がつけら れるという場合には,スマホ首の可能性があります。後頭部をつけら れなければ,スマホ首の可能性が極めて高いと考えられます。 


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