フレイルはなぜ生じるのか
2024/03/20
フレイルはなぜ生じるのか
こんにちは、ヘテロクリニックの木ノ本です。
今日は春分。暦通りお休みの方も多いのでしょうか?
お彼岸でお墓参りという方もいらっしゃると思います。
ヘテロクリニックは本日は通常通りやっておりますが、
金曜日(3月22日)は研修のため、お休みをいただきます。
ご不便をおかけしますが、ご理解のほどよろしくお願いします。
今日は、昨日届いた内科学会雑誌からフレイルの話題を。
フレイルが内科学会雑誌に載る時代になったのかと、
研修医時代を思い出し、時代の流れを感じています。
それだけ病気を予防することが重視されているのだと思います。
さて、ここからが本題ですが、
地域住民を対象にしたフレイル調査が掲載されていましたので、
その紹介を。
調査の対象になったのが
京都の最北部の京丹後地域(京丹後市、宮津市、与謝野町、伊根町)
こちら、京都府でもっとも高齢化が進んだ地域で、高齢化率が38%
いっぽうで、この地域、10万人当たりの百寿者の割合が全国の約3倍。
ということで、この地域の長寿の秘訣を探ろうといろいろ研究されているわけです。
ちなみに、この地域、医療過疎地域としても有名というのは、何とも皮肉な感じもしますが。。。
コホート研究のデータから
65歳以上、腸内細菌叢データ、フレイル指標、食栄養調査のデータ取得済みの条件を満たす786人を解析対象とし、フレイルに関連する因子の解析を行っています。
フレイルに関係があった因子は、
年齢、腹囲、BMI、生活習慣病(糖尿病、高血圧、がんの既往歴)、ポリファーマシー、睡眠の質、日常的身体活動量
でした。
これまでの報告も参考にすると、
- 代謝因子:肥満、糖尿病、高血圧、高脂血症、がん
- 運動因子:日常の身体活動度
- 睡眠因子:睡眠の質、睡眠時間、概日リズム
- 環境因子:ポリファーマシー、食と栄養、都市化、環境化学物質
の4つが重要だそうです。
ちなみに、ポリファーマシーとは、
いろいろな種類のお薬を飲むことによって健康上の別の問題が生じやすい状況をいいます。
6剤以上飲んでいると有害事象が生じやすいようです。
お薬について、お悩みの方は、オンライン相談を。
フレイルについては下記のブログも参考にしてください。