感情カウンセリングを癌の患者様の家族の方にもお勧めしたい訳
2019/12/26
感情カウンセリングは癌の患者さまの家族の方にも有効です。
家族の誰かが癌になった時、あなたはその家族にとってどのような存在でありたいですか?
家族が癌の告知を受けた時、当初はどうしていいのか不安だらけでしょう。
心配してもしきれず、右往左往してしまうかもしれません。
一緒に悲しんだり、苦しんだりするかもしれません。
日本人は人の気持ちをおしはかろうと努力します。
しかし、同じ気持ちになることや人の気持ちになって行動することが必ずしも相手のプラスになるとは限りません。
言いたいことも言えず、お互いに気をつかいあい、なんだか以前よりギクシャクしてしまうかもしれません。
肺癌治療中の夫を持つ方がいました。
夫のためにこうしたほうがいいのではないか。
辛くても自分が頑張らなければならない。
相手に余計な心配をかけてはいけない。
自分の思うことがあっても相手の負担になるかもしれないと様々なことを我慢していました。
彼女は病気の夫の前では明るく振舞おうと努めていましたが、ふと一人になった時に涙が止まらなくなり、いても立ってもいられず、夜も眠れない状態でした。
また、自分の食事が夫を病気にしてしまったのではないか、早く気づいてあげられなかった自分が悪いのではないかと自分を責め続けていました。
不思議なことに誰かに気を使うと、気を使われる相手にとっては負担になることがあります。
相手もまた、自分のために人を困らせてしまった、悲しませてしまったといった気持ちになってしまうことがあります。
また、うまくいかなくなった時にあなたのために一生懸命にやっているのにと、理解しあえないと感じてしまうこともあります。
ではどうしたらいいでのしょうか?
まず、どうして自分を責めてしまうのでしょう?
どうして相手と一緒に苦しくなってしまうのでしょう?
どうしたら、相手が落ち着いて安心できるでしょう?
大切な人が本当に幸せに生きるには、その人が本当はどうしたいのか見守ることも大切です。
そのためには、サポート側が冷静で広い視野をもってアドバイスや介助ができることも重要です。大切な誰かを真にサポートしたい時は、その人のあるがままを受けとめることが大切です。
そのためには、家族の方が自分の中にある辛い、苦しい、悲しい感情とまず向き合うことが大切です。自分の感情を整理し、相手が安心して本音を言いやすくなればもっとお互い楽になるかもしれません。
誰もが自分らしく生きるために自分の感情と向き合うことが重要なのです。