自然が脳に与える驚きの効果:集中力と創造力を高める方法-2
2024/10/20
自然が脳に与える驚きの効果:集中力と創造力を高める方法-2
こんにちは、ヘテロクリニックの木ノ本です。
今日は風が強いですね。
甘縄神社で「長谷の市」が開催されていたので、
外に出たら思ったより肌寒かったです。
さて、今日は昨日の話の続きになります。
昨日は現代の生活は自然に触れる機会が減ってきているということをお伝えしました。
今日は、自然と集中力の関係についてお伝えしていきたいと思います。
注意回復理論(Attention Restoration Theory: ART)
注意回復理論とは、自然の中で過ごすと、注意力が回復し、より集中できるようになるという理論です。
これは、1980年代に、ミシガン大学の心理学者レイチェル カプラン&スティーブン カプランによって提唱されました。
この二人が行った実験があります。
カプランの実証実験
被験者を2つのグループに分け、ゲームに取り組ませました。
ゲームは、数字を逆唱するとか100から3を引き続ける、つまり、97・94・91・・と続けるような集中力が必要な内容でした。
実は、このゲームをする前に2つのグループには、それぞれ『植物園』と『繁華街』を50分ほど歩いてもらっていました。
すると、事前に植物園を歩いたグループの方が20%良い結果となった、のです。
(Kaplan, R., & Kaplan, S. (1989). The experience of nature: A psychological perspective. Cambridge University Press.)
注意とひとことでいっても、実は注意にはいろいろな種類がありますが大きく分けて2つ
- 全般性注意(さらに持続性注意、選択性注意、転換性注意、配分性注意に分類されます)
- 方向性注意
集中力は持続性注意に、注意の切り替えは転換性注意にあたります。
屋外歩行では、さまざまな状況を同時にこなしていく「分配性注意」を必要とする場面が多く存在します。
特に繁華街を歩くときには、周りの車や人に常に注意を払う必要があるため、
「分配性注意」「転換性注意」が必要になってきます。
つまり、自然の中を歩くときよりも多くの注意を払う必要があるのです。
逃避・魅了・広がり・適合
回復な環境かどうかは逃避、魅了、広がり、適合という要素で決まるとされています。
- 逃避:日常の生活から離れて、リフレッシュできると感じられる程度
- 魅了:人々の心を奪い、興味を引き付けるような環境の特徴がどの程度含まれているか
- 広がり:その環境自体の広がりや環境に含まれるようその豊かさ
- 適合:環境を利用する人の目的や行動にその環境がどの程度適しているか
森林などの自然環境には、この4つの要素が多く含まれているということをカプランは指摘しています。
自然と触れ合う機会が減ってきている現代。
仕事に集中できない。。。といったことが増えてきたのであれば、
お休みの時に自然の環境に身を置くのも一つの方法かもしれません。
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