音楽と脳
2024/07/28
音楽と脳
こんにちは、ヘテロクリニックの木ノ本です。
昨日、横浜のみなとみらいホールの公演に合唱団の一員として参加してきました。
オーケストラやパイプオルガンといっしょに素敵な空間で、
皆と歌うという貴重な体験ができて楽しかったです。
今日は、なぜ音楽が人の感情を揺さぶるのか?ということを
「脳」という観点から見ていきたいと思います。
まず、音楽と関係している脳の部位というのは、いろいろとあります。
「音楽の脳内メカニズム」に関しては、
三重大学の佐藤先生が書いた記事が非常にわかりやすかったので、
こちらを参照ください。
音楽が人の心を動かすメカニズムについては、
2008年にJuslin & Västfjäll が以下の6種類に分けて説明しています。
- 脳幹反射
- 評価的な条件付け
- 情動伝染
- 視覚イメージ
- エピソード記憶
- 音楽的期待
メカニズムの詳細は割愛させていただきます(下記論文を参照ください)が、
音楽的な感情や情動というのは、一つの発生源から生まれるのではなく、
複数の発生源が複雑に相互作用して生じるとされています。
参考)音楽療法におけるクライエントの情動調整の有効性と実践への応用ー実践の振り返りに活かすためにー 廣川恵理 音楽文化研究(21)P41-60, 2022
つまりは、同じ音楽を聴いたとしても、その音楽をどう感じるのかは人それぞれであり、
その人の今までの経験もその人が音楽を聴いたときに抱く感情に深く関係してきます。
いっぽうで、その音楽自体が持つポテンシャル(引き起こしやすい感情)というものも存在します。
音楽を聴いているだけで、ドーパミンが出たり、
リラックス効果があるセロトニンやオキシトシンが出たりと
音楽が人の心に与える影響は少なくありません。
実際、介護の現場において、音楽によって
介護拒否や暴言・暴力などの問題行動が減ったとする報告もあります。
その場合、介護を受ける側のなじみのある曲を使うというのがポイントのようです。
半側空間無視の改善が見られたという報告もあるようで、不思議な感じがします。
※半側空間無視:片方の空間にある物を見落としてしまうこと、左側に生じることが多い
このように様々な効果が期待できる音楽。
暑くて外に行きたくないときには、静かに音楽を聴く時間を持つというのもいいかもしれません。
では、今日もよい一日をお過ごしください。
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