鎌倉市在宅医療・介護連携相談センター広報誌がとどきました

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鎌倉市在宅医療・介護連携相談センター広報誌がとどきました

2024/03/19

ハラスメント対策

鎌倉市在宅医療・介護連携相談センター広報誌『和-NAGOMI』が届きました。

今回の内容は、2023年9月4日と10月19日の2回にわたって行われたハラスメント研修会の報告と相談先の紹介。

作成された市民啓発用チラシも同封されていました。

まず、なぜハラスメント対策が喫緊の課題となったのかですが、

きっかけは2022年1月ふじみ野市で起こった散弾銃による訪問診療依殺害事件です。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20231212-OYT1T50188/

訪問系の医療・介護サービスはどうしても密室で患者さんやその家族の方と関わることになります。

通院や入院で関わる場合よりも、利用される方の生活の場に足を踏み入れる分、

より密接に、ご家族の事情などに踏み込んだかかわり方になってきます。

感謝されることが多い反面、不当な要求や不満、怒りや暴言、時に暴力をぶつけられることも。

医療従事者は、「これくらい仕方がない」「病気なんだから」「受け止めるには時間がかかる」「私の対応が悪かったのかしら」などと受け止め、ハラスメントという概念が薄いような気がします。

これまでに利用者からハラスメントを受けたことがあるとする職員が4~7割

訪問医が身の危険を感じるような経験をしたことがある 4割

利用者・家族からの暴力を受けたことがある訪問看護師が 4~5割

※認知症などの症状の1つとして現れた言動は、ハラスメントではありません。

ただ、医療的なケアによってアプローチする必要はありますが、サービス提供者の安全に配慮する必要があることには変わりはありません。

この数値は、他の職種と比べても圧倒的に多いのではないかと思います。

半数近い方が何らかのハラスメント被害を受けているわけですから、

ふじみ野の事件のようなことがいつわが身に怒ってもおかしくないと感じる方がいても不思議ではありません。

政府も何も対策を講じてこなかったかというとそうでもないようで、

介護現場におけるハラスメント対策マニュアルが2022年3月に改訂されています。

ただ、これが医療現場に周知されているかというと、

残念ながらそうではないように思います。

実際、私も今回の広報をみて、その存在を知りましたし。

数々の訪問診療のクリニックでお手伝いをさせていただいていますが、

患者さんや家族の注意事項の一環として、ハラスメント行為がみられるということをきくことはありますが、そのマニュアルについて話題に上ったことはありません。

当たり前のことではありますが、

医療従事者であっても一人の人間ですので、暴言・暴力などに傷つかないわけではありません。

いっぽうで、医療従事者が理想ばかり押し付けたり、相手の立場に配慮のない言動をすれば、疾患を持ち不安を抱えている方の不満を増長することもあるでしょう。

どちらの立場であっても、相手を人として尊重することが大切なのではないでしょうか。

これからの高齢化社会、ますます在宅での医療系サービスが重要になってきます。

どうしても、もっとも接する時間が長く、何でも言いやすい立場の介護職員がハラスメントを受けやすくなっています。

ただでさえ、介護職員の人材不足は深刻な問題です。

お互いに気持ち良い時間を過ごせるよう相手の人格を尊重するように心がけましょう。

鎌倉市における訪問サービス時のハラスメントに関する相談先は

鎌倉警察署住民相談係(0467-23-0110)

大船警察署住民相談係(0467-46-0110)

です。

職場内のハラスメントに関する相談は

労働相談110番 かながわ労働センター本所 045-662-6110

です。

相談する事態が起きないのがベストですが、

なにかあれば、一人で抱え込まずに相談するようにしましょう。

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