デング熱の対処法
2024/03/24
デング熱の対処法
こんにちは、ヘテロクリニックの木ノ本です。
今、福井の実家にいます。
北陸新幹線が開通したばかりということもあって、にぎわってますね。
福井駅に着いた時も前に来たときとは様変わりしていてビックリしました。
あまり考えずに帰省を決めたので、開通直後の状況をなめてました。
新幹線の予約をしていなかったので、今日の帰宅は深夜になりそうです。
実家で久しぶりにゆっくりとテレビを見ていたのですが、
南米ではデング熱が大流行しているようですね。
ブラジルでの死者は700人を超えて、一部の州で非常事態宣言が出たとか。
キャッチアップが遅れてました。
蚊を媒介しない限り、ヒトからヒトへの直接感染はないので、
この季節であれば、まずデング熱の方が入国してきてもそれほど神経質になる必要はありません。
ただ同地域への渡航予定の方や帰国された方もいらっしゃると思うので、
デング熱についてご紹介していきたいと思います。
デング熱とは、デングウイルスが感染して起こる急性の熱性感染症です。
発熱、関節痛、頭痛、皮疹が主な症状になります。
現在の日本の感染者数ですが、
海外で感染して帰国し、国内で発症する輸入デング熱のみで、
2024年2月が7名。インドネシアからの帰国の方が多かったようです。
輸入デング熱の動向の詳細を知りたい方は、
国立感染症研究所のホームページを参照してください。
https://www.niid.go.jp/niid/ja/dengue-m/690-idsc/6663-dengue-imported.html
デング熱の約50〜80%が不顕性感染とされています。
つまり、感染はしているけれど全く症状がない人です。
ただ新型コロナウイルス感染症と違って、ヒト同士の直接感染はありません。
そのため、現時点(2024年3月24日)では感染者が他の人と接触したとしても日本では、ほぼ感染するリスクはないと考えて問題ないでしょう。
というのも、デング熱は蚊の中でもネッタイシマカ、ヒトスジシマカによって媒介されます。
そのうちネッタイシマカは日本にはいません。
ヒトスジシマカは日本のほとんどの地域に生息しています。
感染した人が蚊に血を吸われて、その蚊が別の人の血を吸うという今の気候では稀な状況下でのみ感染者から感染する可能性があるというわけです。
デング熱の潜伏期間は、2〜14日、多くは3〜7日とされています。
東南アジア、南アジア、中南米から帰国された方は、注意するようにしましょう。
ポイントは、市販の薬(特に解熱鎮痛剤、風邪薬)を使わないということです。
この感染症は比較的軽くすむことが多いのですが、
ピリン系の薬剤を使うと悪化する可能性があります。
デング熱の症状は、
突然の発熱で始まり、頭痛、目の痛み、筋肉痛、関節痛を伴うことが多く、
食欲不振や腹痛、便秘をきたすこともあります。
発症後3〜4日すると胸部〜体幹に発疹が出現し、
四肢・顔面に広がっていきます。
だいたい1週間で症状は消失します。
ただ一部の人はデング出血熱となるため、注意が必要です。
重篤な症状は、発熱が終わり、平熱に戻りかけたときに起こるのが特徴です。
専門機関の一覧は下記になります。
https://www.kansensho.or.jp/modules/topics/index.php?content_id=25
感染流行地域から帰国後に発熱された方は、まずは、かかりつけ医に相談の上、受診の必要性を判断してください。